事例紹介

新トモエ電機工業株式会社様: 「@mobi」導入事例

2026.08.20
新トモエ電機工業株式会社様 導入事例

物理的なガイドのない
自動運転を実現
ガイドレスAGVへの
「@mobi」搭載事例

パナソニック「@mobi」を搭載したガイドレスAGV
導入事例 – 新トモエ電機工業株式会社 様

超重量物搬送用のAGVをオーダーメイドで手がける新トモエ電機工業株式会社様。長年の課題であった「物理的なガイドのない自動運転(ガイドレス制御)」の実現に向け、パナソニック アドバンストテクノロジー株式会社(以下、パナソニック)製の自律移動ソフトウェア「@mobi」をご採用いただきました。
開発にあたっては、パナソニック様には製品面・技術面で全面的に尽力いただき、弊社はメーカーとの橋渡しや周辺機器の選定・検証などの面でサポートいたしました。

導入企業 新トモエ電機工業株式会社 様(御殿場工場)
導入製品 パナソニック「@mobi」+ 産業用PC + 3D LiDAR
使用用途 超重量物搬送用のAGVの自律移動ナビゲーション
主な支援内容 「@mobi」の紹介・提案、メーカーとの橋渡し、通信課題への技術対応、産業用PC・3D LiDARの選定と部品手配

1. 導入の背景と直面していた課題

新トモエ電機工業様は、トンネル坑内での資材搬送を担う「建機車両部門」と、工場で金型などを運ぶ「産業車両部門」を軸に、5〜400tクラスの超重量物を搬送する自走台車を各現場に合わせたオーダーメイド仕様で製造・販売されています。近年の主要な開発テーマは、物理的なガイドを持たない自動運転、いわゆるガイドレス制御の実現でした。

自動運転を実現した10トン積みAGV
自動運転を実現した10トン積みAGV

従来主流だった埋設磁気に追従する方式は、埋設工事の手間やメンテナンスコストが大きく、人材不足が進む現場では磁気埋設やトンネル工事での仮設レール敷設の負担が課題に。こうした声に応えるため、磁気誘導からの脱却が求められていました。自律移動の実現にあたっては、以下の要件が重視されました。

  • 環境変化への冗長性 超重量物を扱うため、一つ物を動かすだけでも周囲の環境変化が大きく、多少の変化でも影響を受けない冗長性が不可欠でした。
  • 高い位置精度 万一の衝突時の被害が甚大となるため、確実な位置精度が求められました。
  • 既存の制御システムへの親和性 制御が複雑だと現場での利便性を損なうため、既存の制御システムに落とし込める運用のしやすさが必要でした。

導入以前は別システムでガイドレス制御に取り組まれていましたが、周囲の環境変化への対応や冗長性の確保に難しさがあり、より安定した方式が求められていました。加えて、開発体制やエンドユーザー様の要望への対応スピードの面でも、さらなる改善の余地を感じておられました。

2. 「@mobi」選定の決め手

自社車両には別システムによるガイドレス制御がマッチしないと判明し、他社製3D LiDARを比較検討されていたタイミングで、特電より「@mobi」をご紹介しました。案件ごとにオーダーメイドで車両を製作されている新トモエ電機工業様にとって、1台あたりの価格車両ごとのカスタマイズ対応に優れる「@mobi」は最適な選択肢となり、これが採用の決め手となりました。

特に重視されたのは、周囲の環境変化に対する冗長性でした。社内では、別システムでの反省点を事前に共有していたこともあり、屋外等の周囲環境に変化があっても冗長性が確保できる点や、制御システムがシンプルである点が高く評価されました。

パナソニック「@mobi」の操作画面
周囲の環境変化に強く、シンプルな制御を実現する「@mobi」の操作画面

3. 導入プロセスと技術サポート

正式採用に向けた仕様調整では、通信仕様の決定にあたりパナソニック様が非常に柔軟かつ親身にご対応いただけたことが大きな力となりました。「あれも欲しい、これも欲しい」という細かな要望に対しても臨機応変に対応いただき、スムーズな開発が実現。第1回テストで発生した三菱電機製PLC(Qシリーズ)と@mobi搭載PC間の通信不安定に対しても、短期間で原因を究明し、コマンド送信ポートの固定化や延長ケーブルの手配などでスピーディーに解決に至りました。

台車に搭載された「@mobi」制御用の産業用PC
台車に搭載された「@mobi」制御用の産業用PC
1

柔軟で手厚いメーカー開発支援

パナソニック様の手厚いサポート体制により、産業用PCや3D LiDARの選定から通信仕様の調整まで迅速に対応いただきました。

2

現場での迅速なトラブル解決

通信の不具合発生時も現場で迅速に調整対応。短期間での確実な課題解決を実現し、安心した運用開始へとつながりました。

3

継続的な情報提供と周辺部品手配

3D LiDARの型式変更情報や最適な周辺部品の選定など、運用面でのサポート・提案も継続して実施されています。

4. 導入後の成果と効果

屋外実走行テストでは、周りに物や特徴が少ない環境下であっても自己位置の取得や指定ポイントへの走行に成功し、誤差±50mm程度という高精度を実現。精度が必要な箇所は磁気誘導も想定されていたなか、「@mobi」での自動運転から磁気上に問題なく乗れる精度が確認できました。従来方式と比べ、物理的なガイドがなくても自動運転ができる点屋外の環境変化にも強い点に大きな成果を感じていただいています。

走行テスト中の「@mobi」画面
走行テスト中の「@mobi」画面。屋外でも誤差±50mm程度の高精度を実現

また、「@mobi」は最新の市場ニーズに合わせたアップデートが迅速で、次の展望として検討されていたGNSSを用いた補正も最新バージョンで対応済みです。新トモエ電機工業様のもとには、エンドユーザー様からGNSSを含めたシステム導入に関するお問い合わせが複数寄せられており、産業車両に留まらず建設車両への展開要望も生まれるなど、引き合いが着実に広がっています。

5. 今後の展開

今後はまず「@mobi」の継続的な機能拡張に期待が寄せられています。また、「@mobi」では車両1台ごとにパラメータ調整が必要となり、開発段階ではパナソニック様に調整を行っていただきましたが、コスト面や現場対応の柔軟性を高めるため、将来的には自社でのパラメータ調整対応を進めていきたいとの構想をお持ちです。特電もパートナーとして引き続き寄り添ってまいります。

6. お客様からの一言

「@mobi」について、性能はもちろんですが、パナソニック様の柔軟で手厚い開発体制を非常に高く評価しています。長年の課題であった物理的なガイドなしでの自動運転を実現でき、今後の製品展開に繋がっています。 特電様にも、パナソニック様とのスムーズな連携や周辺部品の選定・提案などでご協力いただき感謝しております。今後も開発は継続するため、引き続きよろしくお願いいたします。
新トモエ電機工業株式会社 設計部 深瀬様
左:新トモエ電機工業株式会社 設計部 深瀬様 右:株式会社特電 高野
左:新トモエ電機工業株式会社 設計部 深瀬様 右:株式会社特電 高野

7. 導入企業プロフィール

CUSTOMER
導入企業紹介
新トモエ電機工業株式会社

トンネル坑内での資材搬送を担う建機車両、工場で金型などを運ぶ産業車両を軸に、5〜400tクラスの超重量物を搬送する自走台車を手がけるメーカー。すべて各現場の条件に合わせたオーダーメイド仕様で開発・製造し、タイヤ式AGVは自動車・製鉄・製紙などの業界で活用されています。御殿場工場では、埋設磁気に頼らないガイドレス自動運転の開発に注力しています。

所在地:東京都大田区大森北1-5-1 JRE大森駅東口ビル 2階

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本事例でご紹介したパナソニック アドバンストテクノロジー株式会社製
自律移動ソフトウェア「@mobi」の
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